Interview

創業45周年特別インタビュー企画

伝統芸能の灯を未来へ繋ぐ

〜受け継がれる美の系譜〜

変わりゆく歌舞伎界が若い人からも愛されるように

第10回

変わりゆく歌舞伎界が若い人からも愛されるように

歌舞伎について富十郎さんはどのように話されていましたか?

古典と新作の融合が広げる歌舞伎の魅力

 主人は生前、「歌舞伎界もこれからどんどん変わっていくよ」と言っていました。古典作品が好きで大事に守ってきましたが、それに固執することはなく、新しい作品も興味をもって楽しんでいました。主人は若い人たちとの交流がとても好きで、みんなを連れてよく食事に行っていましたね。
 歌舞伎はもともと庶民の芸能ですし、時代に併せて変化して行くことがブラッシュアップとなって、現在でも楽しまれているのだと思います。最近では、人気のアニメなどを題材とした作品もあって、その作品のファンが初めて歌舞伎に足を運んでくれるというケースも多くなっています。主人も古典作品は大切に残しながら、新しい感覚で作られた作品で歌舞伎の魅力を知って欲しい、もっと多くの人に歌舞伎を楽しんで欲しいと考えていたと思います。今でも『勧進帳』や『忠臣蔵』は人気の演目ですが、『ワンピース』や『風の谷のナウシカ』『ルパン三世』『刀剣乱舞』などをモチーフにした新作歌舞伎も注目されています。もともとその作品のファンの方が、歌舞伎で表現したらどんな感じかなと興味をもち、それをきっかけに歌舞伎を好きになってくださることもあります。このような広がり方はとても素敵なことだと思います。

歌舞伎を見たことがない方へ何かアドバイスを

歌舞伎の魅力を伝える役割を担いたい

 若い人たちにとっては、ちょっとハードルが高いと思われているのではないでしょうか。正装で行かないといけないのかなどと心配される方もいるようですが、本来、歌舞伎は庶民の娯楽です。普段の服装でなんの問題もありません。観劇の後は散策や食べ歩き、お買い物や写真撮影などを楽しまれる方も多いので、動きやすい服装でお越しください。
 以前は黒の羽織を来ていらっしゃる方が多かったそうですが、最近ではレンタル着物が人気のようで、お好きな着物を着て、髪を結い上げ、町歩きや歌舞伎を楽しまれる方も増えています。今年の『新春浅草歌舞伎』でも「着物で歌舞伎」という日が設けられましたが、この日を『ハレの日』として楽しめるようにという趣旨で企画されたものだそうです。
 また、自分の贔屓の役者さんが演じる演目に合わせた服装で鑑賞するという楽しみ方もあります。演目にちなんだ色や柄、アクセサリーやグッズなどを身につけて来てくださる方がいて、それも楽しみの一つかと思います。

特別なマナーなどはないのでしょうか。

 以前はお弁当を食べながら鑑賞することもできたのですが、現在は上演中のお食事は控えていただくことになっています。コンサートやミュージカルに行くときのマナーと同じと考えていただければよいかと思います。
 歌舞伎は敷居の高いものではありません。特別なものと思わず、気軽に楽しんで欲しいと思っています。古典でも新作でも好きな作品に出会い、役者の芸だけでなく衣裳や化粧、舞台セットや音楽などさまざまな視点で楽しめるのが歌舞伎です。多くの方に楽しんでいただけるよう、私も縁の下の力持ちとして、歌舞伎の魅力を発信していくのが役目と思って奮闘しています。

幕間の時間などは『めでたい焼き』をいただくのを楽しみにしています!
《出演のご案内》

【東京公演】 3月1日(土) ~23日(日)
 会場:THE ATER MILANO-Za
 玄武 ・・・中村鷹之資 
 詳細は公式サイトをご確認ください。
 https://japantheater.com/

《観劇レポート》

SEIMEI、行ってきました!

 4月20日(日)
 会場:歌舞伎座 3階花篭ホール
 開始:15:00(開場14:30) 終了予定16:30
 エッセイスト関容子氏が今、会いたい人!
 伝統文化を支える一流ゲストとともに自在に語り尽くす珠玉のトークショーです。
 お申し込み(天王寺屋友の會)
 https://www.tennoujiya.com/contact/

 5月18日(日) 11:30 開演
 会場:国立文楽劇場 (大阪)
 《第2部》常磐津『羽衣』
 天女 ・・・芳澤壱ろは
 詳細は以下のサイトをご確認ください。
 https://www.tennoujiya.com

 6月2日(月) ~27日(金)
 ※【休演日】10日(火)・19日(木)
 会場:歌舞伎座
 《昼の部》「車引」
 松王丸・・・中村鷹之資
 詳細は公式サイトをご確認ください。
 https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/891

 6月21日(土) 11時開演/16時開演
 6月22日(日) 11時開演
 会場:京都芸術劇場  (京都芸術大学)
 「小栗判官車街道」お駒 ・・・芳澤壱ろは
 「新鷺娘」 ・・・芳澤壱ろは
 詳細は以下のサイトをご確認ください。
 https://www.tennoujiya.com

【東京公演】 2025年7月
 会場:新橋演舞場
【福岡・京都公演】 2025年8月
 会場:博多座・南座
 同田貫 正国・・・中村鷹之資  
 詳細は公式サイトをご確認ください。
 https://kabuki-toukenranbu.jp/

《書籍のご案内》


〜その愛につつまれて〜

渡邊 正恵(わたなべ まさえ)

1962年、栃木県生まれ。女優として活躍し、映画や舞台に出演。歌舞伎俳優で人間国宝の中村富十郎さんと新橋演舞場で行われた舞台『鬼平犯科帳』で共演したことがきっかけで、1996年に結婚。長男は歌舞伎俳優・中村鷹之資さん、長女は日本舞踊家・芳澤壱ろはさん。


《受賞のお知らせ》

令和6年度 芸術選奨 舞踊部門
文部科学大臣新人賞を授賞しました

この度、昨年第九回翔之會の成果により令和6年度芸術選奨 舞踊部門 文部科学大臣新人賞を受賞致しました。
身に余るこのような賞を賜りましたのも、お導き頂きました関係者の皆様、何より厚いご後援を賜りました皆様のお陰と心より御礼を申し上げます。
この後もより一層精進を重ねて参りますので、宜しくお願い申し上げます。

中村鷹之資

直接お切符のお手配を承ります。

天王寺屋友の會
番頭:柏原 明子

電話:090-8841-1233
Mail:takaya@sound.ocn.ne.jp

続きは3月19日に配信予定